Thursday, January 12, 2006

満ち時

寂しさは月が満ちる速さで
わたしの胸に溢れ出す
悲しさは潮が満ちる速さで
わたしの目に込上げる
苦しさは君を連れ去る列車の速度で
この身全部を引き裂いていく
プラットホームに残された
寂しい傷だらけの女は
追いすがる術を知らず
潔さを演じて歩き出す
唯一人
誰も待たない暗く冷たい部屋へ
もう君がいない街んは慰めの欠片も無く
とぼとぼと来た道を辿る
月が欠け潮が引き
いつか寂しさが桜に彩られ
やがて悲しさが緑に染まり
苦しさを強さに変えるよう
其れはもう必死で歩き続ける
君を待ちながら
本当は諦めながら
歩き続ける
また満月になるまで
また満潮になるまで
君を思いながら
諦めながら
満ち時の思いは破れて捨てられた

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