Thursday, January 12, 2006

r空蝉

秋は寂しい
夏が終わり賑わい失せ野分荒れ来
人気も消ゆ血の色の季節や
空蝉は秋の総てを象徴せし
空蝉転がる
遊女塚草に埋もれ仰向きたる
最期は人に似たり
蝉時雨止めなれば赤子も黙り
唯薄寒し風吹かれ
盆終えし家
魂魄と風の通り道
誰が為の音
白秋の虫の鳴き音
寂し姦しく
我は枯葉共の舞う風の中にて風掴みて放ちては
得体知れぬ不安に狂う
物苦しい秋侘びしい秋
収穫は唯の慰めに過ぎぬ季節
祭囃子騒ぐ
子等の遊ぶ
穏やかなる風景も一時の夢幻
全て死に絶ゆ冬へ贈る断末魔
蟲が魚が鳥が獣が死に眠り渡り逸る死に急ぐ
空蝉の姿干からび砕け散り霧散すのみ
我に重ねて死を予感す
血の色の秋

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