Thursday, January 12, 2006

命にも代えて

命にもかへてけふなす言説を
わが大君はいかに見たまふ

此れは二・二六事件の翌年
尾崎行雄が詠んだ辞世の句
国会演説に望み
何思ったか
壇上で軍部の横暴を堂々と非難し
詩通りの命懸けの演説となった
反軍的と目され
早暗殺を覚悟していた
命に代えて為した行動
立派なのか馬鹿なのか
誰に今判断できるのか
戦後還暦の秋
最早政治は靡くばかり
血腥い時代にもあった政治家の気骨とやらは
善く言えば時流に乗り
悪く言えば時勢に流れ
強い者に急ぎ巻かれる
弾力の無い脆くて汚い死んで腐った魚のよう
もういないのか
時代を変える誰かは
ならば己が為せ
即時言い返されれば二の句も告げない我
我が命もこの国とともに腐りやがて朽ち果て地に還る
還るべき大地を汚しながらも
傲慢に我儘に
唯願う
母なる星は我等を許し給うか
答えは
其処に
此処に

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