老いたる馬よ
来た道ならば笑うな子等を行く道なれば叱るな老人を
真の知恵者
誰なるかを知れ
老い痴れ者
誰あるかを悟れ
彼の平家物語も語る通りに
雪は野を埋めども老いたる馬ぞ道は知る
そう詠っておる
琵琶法師の悲しき調べ
誰の胸にも響き
繰り返す過ちを
底の無い愚かを
この時代にも語り継ぐ
学識者には知識有り
無学者には知識無し
然れど学者は知識を使えない
農民は知識で生き抜く
知識を知恵とし活かす
其れは血と汗に塗れて体得したもの
戦争の前中後を行き抜きたる現在の老人にこそ認めらるる
如何に学歴で飾っても
如何に資格で装っても
叶わぬ知恵を彼等は会得する
頭垂れ教え乞うこそ最速最善の道なれば
笑うな子等を
嘲るな老人を
純真を分けてもらい
智恵を授けてもらい
生き抜けばいい
生き馬の目を抜く時代を颯爽と疾走せよ
未だ若き思慮浅い者ども
至知は幾ならず
平々凡々事為す
其れ最高の智恵
天地は一心一心明らむ
不順尚の事
真の自由は何者にも頼らぬことだと
幼げな翁爺翁姥が笑う
この世は其れで良い
あの世も其れが良い
自由に遊ぶ者に学べ
何時か行く道
お迎えは直ぐ其処に
お送りは真心込めて
この良き日を祝わむ
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