君思う
遥か遠く西から立ち返った帰ったといえない我が入国
今の全てを西で奪われ
新たなもの与えられた
自分を見失う
自分を許せぬ
自分を憎んで
自分を諦める
持ち帰ったものは真新しい重荷
新鮮な大責任
こんなもの検査してどうするの
税関職員
できるなら放り出し
赤ん坊に戻りたいよ
わたしにもあった筈の純真無垢な可愛い頃
覚えてないから戻せない
忘れているから帰れない
なのに付き纏う問い
ねえ神様
わたしは生きてていいかな
不確かで絶対的な神様は決して
答え無い
拒ま無い
唯大きく広がり見守って温かくわたしを包んでる
でも神様
あなたを見失ってわたしは唯一人の人を見つけた
此れまで全てを失っていても神様が残っていると
信仰深い女でしたが
あなたを見失った時
あの人を見つけたの
もし神様を失うとも
わたしはあの人を見つめる
世界でたった一人のあの人
神様は一度もお姿を現さずわたしを不安にし試すけど
あの人は手で触れ眼で見てわたしを抱きしめてくれる
ねえ神様
あなたよりあの人を選んでも
わたしは生きていてもいいですか
駄目でも生きて傍にいたいのです
誰でもなく
彼の隣に
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