Friday, January 13, 2006

w倭に捧ぐ

無情なる時に身を任せ
無為なき世に身を投じ
無知なる我が身を打つ
有為なる空と海と地と
青春とは雖も
小春日和に望む紺碧の空には勝てず
朱夏とは雖も
吹雪く冬の夜囲む炎の赤には勝らず
白秋とは雖も
春告げる霞雲の棚引く白には優れず
玄冬とは雖も
真夏に潜り見し深海の黒には負くる
古人の言うは何時なれど真
けれど我が身其れに背きて
新たなる四季をこの弓形の国に捧ぐ
身清め心祓い
目出度き紅白の衣纏いて
今宵舞わむ
唯安らかなるを願う故
夕凪の安きを乞い
然るに今宵最後舞う
全てを尽くして舞う
陰明相照らして舞う
我こそ大和国の人柱
慎み生きし結した実
過熟せぬ間に果てなる
空に終える地にこの身捧げ
今宵舞う
嗚呼泣かないで下さいな
嬉しゅうも悲しゅうも寂しゅうも
四季一廻りで忘れまする
其れが人の常ばれば
何をか悲しむ事也有らむ
今宵舞い狂い護符燃やす炎へ入り
我が身も天に昇らむ
泣かず笑わず悲しまず
嬉しくも無き寂しくも無し
今宵の舞を御覧有れ
我が一生の舞姿
我が最後の旅姿
我が昇天の死に装束
さぞや美しく輝かしく妖しく
燃え尽きましょう
この倭にこの身捧げて

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