Wednesday, May 24, 2006

wr暁の夜鷹

今日も明けて風が吹き過ぎ去る
紅の空には不安定な心模様が映し出される
夕凪の頃にいつもの癖が始まり
今日一日分の後悔が浮かび出る
薄汚れた街には
喜怒哀楽の怒ばかりが目立ち
うらぶれた交差点では
怒りに打ちのめされた悲しみが転がる
喜と楽は一体何処へ消え去ったのだろう
何気ない励ましに感じた喜びや
素気ないお遊びに覚えた楽しみは忘れて久しい
街では皆怒っているか泣いている
其の果てに辿り着くのは諦めだけ
どん底に落ちた積りがまだまだ底は深くて
わたしはどんどん堕ちていく
他の生物と何処が如何違って
人間は素直に自分の気持ちを伝えられないのだろう
押し付けられた法律か
古びてて朽ちた慣習か
脳髄に刻まれた戒律か
そんなもの全て捨てて
獣のように街中を全裸で歩き性交し排泄すれば
軽犯罪法違反で逮捕されるけど
其れもいいかな
其れでいいよな
だってわたしを裁かれるのは
わたしを産み育て養った人達だけ
わたしは其れ以外の如何なる権力にも暴力にも道徳にも従わない
こんなことを口走るわたしは精神科医の言う通り
人の倫から外れた規格外製品なのか
其れはいいかな
其れがいいよな
人間じゃなくても良い
人間じゃ無いから良い
窮屈な常識をぶち破り
思う侭夜走ろう
暁には吼えよう
白昼こそ眠ろう
夜に走る非人だ
川に浸る夜鷹だ
食物連鎖に従った弱肉強食を求めよう
食われても良い
食っているのだから
何かに屠られ排泄され地に還る
何て寂しい貧しいそして美しい生き方
初夏の暁に吼える
わたしは誰?
わたしは何?
答えは無い?
当たり前
誰に問うているのかすら判らない狂った脳には
パキシルは効かない
真昼に眠り深夜走る暮らしでは
ベゲタミンは効かない
自傷行為の痕跡たる赤蚯蚓這う身体には
コントミンは効かない
アルコールとニコチンが充満していれば満足
出来るなら安い加工品じゃなく原料を食いたい
其れだけで良い
其れだけが良い
其れだけを願い
其れだけを祈る
わたし暁の夜鷹

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