Tuesday, June 06, 2006

wrpA trash.

油汚れした曇り硝子越しに
梅雨初めの太陽がゆらり揺らぎ歪んで現れる
其れは今日一日の憂鬱の告知
此れはわたし達の罪悪の始動
何故に天照大神は飽きもせで
我等に恵みと蒸し暑さを齎す
大いなる朝日に愚痴っても別れ行く月を惜しんでも
誰も気にしない
誰にも気にされないから
わたしの死にたがりがまた始まる
夢見心地に願ってしまう
二通りの心因性死
副交感神経が働けばアセチルコリンが分泌されて
血管が広がり心拍数を落とし血圧を下げ
安楽な突然死に至る
交感神経が勝るならアドレナリンが湧き出てきて
血管は収縮し血圧は上昇し心臓は過度な負担を強いられ
単なる突然死でお終い
どっちがいいだろう?
なんて考えつつ朝食を作る
死に方を夢想しながら生きるための行為をする
こんな矛盾は複雑怪奇で自分でもうんざりする
フライパンの上で焼けるエッグは命の塊
他の命を食って生き続ける醜怪な人間達
決して人間だけは食われない不公平な社会で
また安穏とした一日は幕を揚げる
わたしは生まれるべき卵を揚げる
着る服はいつも黒の長袖&デニム
痩せた腕は自分でつけた傷だらけ
筋張った足も割けたり潰れたり切られたり見苦しい
生きたくないの?
うん
死にたいの?
そうかな
でも食ってる
そうだね
じゃあ生きたいのだ

でも死にたくないから食ってるのだろう
YES
結局死ねないから死んでいない状態を保つだけ
そんな屑のため食われる雛は憐れだ
だけど誰もわたしを焼いて食ってくれないから
仕方ない
そんな言い訳を考えるのに必死
颯爽溌溂を演じるのに苦心惨憺
どより雲が流れ
ぐらり日が翳る
斑模様の今日が始まった
戻れない一日が始まった
死ねないなら
生きられなくても
呼吸鼓動摂食排泄を繰り返すしかない
この世で一番嫌いなわたしを演じるために
さあ
生まれ来る命を食らおう
死んでいる命を貪ろう
汚い社会に似合う汚物のわたしは黒い服を纏い
ゴミ溜めに投身しよう
いつの日か
わたしも本物のゴミになるまで
まだ屑のわたしは
ゴミ達を見習おう
巧みに世を渡り上手に死ぬため
ゴミ達を崇めよう

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