Thursday, January 12, 2006

くにざかい

今此処眼前に続く麦畑
何処までも連なる峰峰
雲は悠々流れて
日は存分に射す
天には何も定めが無いのに
地は不可視の線で区切らる
この国に麦畑
かの国に稲穂
植わるものが変わるだけで植えるものの人種が変わる
たった其れだけの理由
だが殺し合うには十分
何時誰が決めたか
歴史年表が物語る
真実ではなくても間違いのない事実
眼前の厳然の現実
季節毎に雲が羽を広げ橋は此岸と彼岸を結ぶ
時間は緩々国境を舐め同じく日付が巡り巡る
祝祭日は違う
慣習掟は違う
食べるものも
拝むべき神も
皆違うけれど
同じく人間だ
この国に菊の花咲きかの国に薔薇が咲く
其れだけの違い
変えられぬ違い
越えられぬ違い
愛でる花が違う
其れが殺害の理由
人間社会のみに適する不条理な動機
不安定な殺意
無防備な人間
無罪の被害者
こんな世界に誰がした
こんな国境を誰が引
く答えはわたしたち全員
傍観を決め込んだ
わたしたち全員だ

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