Thursday, January 12, 2006

消えた温もり

あなたは丁寧に教えてくれる
お前食べるの遅い
あなたはそう咎めた
早食いはデブの元
わたしは言い返した
ちっちゃな鍋を二人突付いて
湯気越しに互いを確かめ合った
鍋より小さな思い出
そんな他愛無いこと
湯気の熱さ
あなたの腕の温もり
全て全て風に吹かれて消えました
確かに大切だったのに思い出せない出来事達
追いかけていた夢さえ時に呑まれて潰れました
何でだろう
外国語やプログラムや法律は嫌になるくらい覚えてるのに
思い出したいあなたのことが
如何にも思い出せません
記憶再生機能が壊れたこの脳
あなたと出会っても分からなかった
あなたが誰なのか思い出せなかった
申し訳ありませんと馬鹿丁寧なわたしに
涙ぐんでるあなたが可哀想でなりません
わたしがあなたを忘れたように
あなたもわたしを忘れてください
其れしか今のわたしは言えません
どんどん失くしていく記憶の中
あなたの笑顔が偶に揺らめいてわたしを惑わせる
けれどわたしにできる唯一の感謝
わたしから贈る
さよなら

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