Tuesday, January 17, 2006

w泥沼の華

立ち読みされた週刊誌みたいなひと夏の恋
ふやけて破れて折られ手垢のついた汚い恋
波打ち際の貝殻みたい綺麗だけど中身空っぽ
死んでしまった恋
心の沼に沈めておくわ
底無しの泥沼に
そうしたら誰にも触らせずに済む
あなたとわたしだけのどろどろの恋
いつか受精して蓮の花が咲くかもしれない
きっと白く清廉な花じゃなく極彩色のネオン街のような華
夜が似合う一人が似合う蓮華清らかでない分正直で真っ直ぐな想い
破り捨てられて踏み躙られた穢れた
恋愛に育たず死んだ恋
抜け殻が土用波に打ち砕かれ世界の海に広がるのが見える
壊れた恋の欠片は地球中に拡散して誰もがわたしとあなたを飲み込む
やがて水蒸気となり雨孕む雲となり全世界に降り注ぐ
皆思い知ればいい
こんなにも強く惹かれ結ばれ解けて破れ去った
一夏の情熱を
泥沼に咲く一つの蓮華を

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